大会初日 3レース消化
               
昨年のジャパンカップにも出場した木原和喜オーナーの〈Char chan V 〉(First35 )がエントリーを取りやめたため、参加は全11艇。地元東海から5艇、相模湾から4艇、内海から1艇、東北から1艇、と全日本選手権に相応しい顔ぶれとなりました。

日本列島を襲う猛暑も一段落。台湾を直撃した台風13号が前線を伴う低気圧となって東進中という怪しい天候の中、風待ちの末午前11時35分に第1レースがスタートしました。

シリーズレースの初日、第1レースのスタート前は緊張感が高まります。それも、準備に長い時間をかけたチームほど……

そんな初戦を征したのは、永田守オーナーの〈光風〉でした。着順8着、修正で1位。
1999年のジャパンカップをクルージングタイプのFirst40.7で征し、グランプリレースはレース艇だけのものというそれまでのレースの形を変えたといってもいい風を巻き起こしました。
その後も2006年の三浦大会Bクラスで優勝するなど、東の強豪の一角を占める〈光風〉チームですが、2009年に艇を今のFirst40に替え、高木克也スキッパーを招聘しじっくりと新チームの構築を進めてきました。

続く第2レースも同じく着順8位、修正1位と絶好調の〈光風〉。蒔いた種がやっと実った感じで、「クルーワークは問題なくなった。何も言わなくてもうまくやってくれる」と語る高木スキッパー。レベルアップの手応えに、「チームができていくのは楽しい」と永田オーナーからも笑顔がこぼれます。

一方この日、第1レース2位、第2レース3位、第3レース2位とスコアをまとめたのは、関西ヨットクラブの〈SWING〉。親子二代にわたる西の古豪です。
鈴木啓介オーナーが舵を持ち、ノースセールの中村匠がタクティシャンに。加えて、これまでは、2010年にバスコ・バスコッティ、2013年にクリス・ニコルソンといった強力な外国人クルーが乗艇していましたが、今回は全員日本人クルーでチームを構成しました。そして、若い。
こちらも〈光風〉同様フレッシュなチームです。

違いは、オーソドックスなクルーザーレーサーである〈光風〉に対し、〈SWING〉は同じ40フィートでも、HPR(High Performance Racer)と呼ばれるBotin40で、2013年進水の軽排水量艇であること。フィニッシュタイムでは10分ほど違いますが、これでも接戦となるわけです。
この日は中風域で、バウスプリット&ジェネカーの〈SWING〉にとっては実は不利といえるコンディションでした。そこでこの成績に、鈴木オーナーは「初日としては、上々。明日はもっと吹いてもらいたい」と続くレースへの期待を心に秘めます。

そしてこの日、3位-2位-1位、と、尻上がりにまとめた昨年度の覇者〈KARASU〉(King40)は、初日の合計6点として〈光風〉と並んで首位に立ちました。

というところで、続きはまた明日のお楽しみ、です。(8月12日、レポート/高槻和宏、写真/中嶋一成、記事構成/JSAF広報委員会)